開催趣旨/組織構成
学術集会長より
第1回 日本基礎理学療法学会学術集会
学術集会長 河上敬介
理学療法士協会の改組に伴い,日本理学療法士学会と,その分科学会としての12学会が設立されました.「日本基礎理学療法学会」はその一学会として設立された団体です.当学会は,疾患領域に基づく縦断的な研究体系に対して,理学療法学における横断的かつ学際的な学問統合の基盤の場として資することを通し,臨床における理学療法効果の根拠となる知見を得るための学問分野として,真に科学的な理学療法学の発展に寄与することを目的としております.具体的には以下の目標を持っております.
- 各領域における理学療法を科学的視点から裏付けるともに,更なる効果的理学療法の開発への礎となる
- 他の学際領域に無い理学療法刺激に対する疾患領域の枠を越えた刺激-応答系に関する学問体系を構築する
- 全世界へ情報を発信し医学的・科学的理学療法を国際的にリードする
すなわち,これからの日本,世界の基礎理学療法学をリードする学際領域を構築することが目標です.
実は私が,解剖学,組織学,生理学,生化学等の基礎医学的手法を用いた研究に足を踏み入れて20余年が経ちます.当時,我々の未熟さから基礎医学的手法を用いた研究がPT協会主催の学会で受け入れられることは稀でした.そこで,当時ばらばらの学際領域で研究発表を行ってきた仲間が集まり「日本基礎理学療法学会」の前身の「理学療法の医学的基礎研究会」が設立されました.「
日本基礎理学療法学会 前島第4回学術大会長」のご挨拶でもわかるように,名称と同様,「
日本基礎理学療法学会」と志は同じです.よって,本合同学会は基礎理学療法学構築のために,我々の活動を再見し,新たなスタートとして位置付けたいと考えております.
さて,この記念すべき合同学会で,「第1回 日本基礎理学療法学会学術集会」では,以下の様な企画を実施いたします.①生物学的観点から臨床的観点までの幅広い観点から,筋萎縮やその予防を研究されておられる藤田聡先生を特別講演にお招きいたします.また,②PT協会基礎理学療法研究部会の時代から本学会を構成している5領域のうち,4領域において研究最前線を議論するミニシンポジウムも企画いたします.更に,③女性研究者の視点から研究者の未来を考える男女共同参画企画「理学療法士女性研究者の現状と今後の発展-多様なロールモデル-」を実施します.もちろん,④一般演題として,口述発表とポスター発表の時間を十分に設けます.
本学会で培った情報が,世界の理学療法分野,そして広くは科学全般への情報の発信源になっていければと考えています.名古屋という地理的利点を活用し,全国どこからでも1泊2日で参加できるように全プログラムを土曜日13:00~日曜日16:00に集約しました.日本基礎理学療法学会員,
日本基礎理学療法学会員のみならず関連臨床・基礎領域における諸学会員の方々の参加も歓迎いたします.是非とも秋の名古屋へ足をお運びください.
学術大会長より
日本基礎理学療法学会 第4回学術大会
学術大会長 前島 洋
このたび、日本基礎理学療法学会 第4回学術大会を「名古屋学院大学名古屋キャンパス白鳥学舎」にて開催いたします。本学会は、その前身でもある理学療法の医学的基礎研究会における15年間の歩みを礎に、2011年より学術団体として日本基礎理学療法学会に名称変更し、現在に至りました。これまで理学療法学における基礎研究と臨床研究の成果を統合し、その架け橋となるべく毎年の学術大会を開催してきました。本年度は、
日本理学療法士協会日本基礎理学療法学会との共同学会として、本学会の歴史に新たな一頁を刻む学術大会として2日間にわたり開催されます。そこで、両学会が基礎理学療法学に対するアイデンティティーとして共有する「基礎理学療法学-理学療法と科学のインテグレーション-」を両学会のメインテーマとして掲げました。
超高齢化社会を迎えた今日、理学療法士の活躍の場の広がりとともに、その科学的検証に資する基礎理学療法学領域における新たな研究の展開が期待されます。これまでの機能回復を中心とする理学療法体系に加えて、人々の健康寿命の改善と生活の質の向上に対して貢献しうる「予防の理学療法」への社会的期待もまた益々膨らむばかりです。本年度のJPTF主催のシンポジウムでは「予防の理学療法-運動による脳機能の変化と障害の予防」のテーマのもと、認知症を含む退行の予防に対する運動療法の可能性に焦点を当て、微視的神経科学的研究からフィールド研究、新たな運動療法の可能性の探求に携わる先生方から話題提供を頂き、参加者の皆さまと双方向的な討議を行いたいと考えています。基礎理学療法学の視点に立ち、予防の理学療法における実践とその科学的探究の架け橋として本シンポジウムが貢献できることを願っています。
一方、本学会の発展の基盤となる一般演題についても例年のポスター発表形式に加えて、共同開催の利点を生かした口述発表形式も大幅に採用し、幅広く充実した意見交換の場を設けています。一般演題に多数応募頂くとともに、お誘い合わせの上、学術大会にご参加頂きますようお願い申し上げます。このたびの基礎理学療法学の新たな一頁を皆様とともに共有できることを願っています。
組織構成
第1回 日本基礎理学療法学会学術集会組織構成
役職 | 氏名 | 所属 |
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学術集会長 | 河上 敬介 | 名古屋大学大学院医学系研究科 |
副学術集会長 | 石田 和人 | 名古屋大学大学院医学系研究科 |
事務局長 | 縣 信秀 | 常葉大学保健医療学部 |
広報局長 | 清島 大資 | 東海医療科学専門学校 |
経理局長 | 李 佐知子 | 名古屋大学大学院医学系研究科 |
運営局長 | 野嶌 一平 | 名古屋大学大学院医学系研究科 |
企画局長 | 伊東 佑太 | 名古屋学院大学リハビリテーション学部 |
編成局長 | 相馬 俊雄 | 新潟医療福祉大学医療技術学部 |
学術集会長補佐 | 栗田優香子 | 名古屋大学大学院医学系研究科 |
日本基礎理学療法学会 第4回学術大会組織構成
役職 | 氏名 | 所属 |
---|---|---|
学術大会長 | 前島 洋 | 北海道大学大学院保健科学研究科 |
事務局長 | 山口 智史 | 慶応義塾大学医学部 |
プログラム集編集局長 | 鳥山 実 | 帝京科学大学医療科学部 |
庶務局長 | 白銀 暁 | 国立障害者リハビリテーションセンター研究所 |
学術誌局編集部長 | 山田 崇史 | 札幌医科大学 保健医療学部 |